公園の茶室 |
中秋の名月十五夜は有名だが、"十三夜"は
何故か私にはもの悲しく切ない印象がある。
樋口一葉の短編集からの記憶だが、
「大つもごり」「十三夜」はごっちゃになった儘、
題名だけはっきり記憶してる。
"十三夜"の方がいかにも秋らしい。
それだけに肌寒い季節、僅か24年の生涯の
薄幸な樋口一葉に思いをいたす。
昔から樋口一葉は気になる作家であった。
特に好きな女流作家等いない筈なのだが、
その頃、吉原竜泉の記念館や本郷菊坂の井戸の跡を散歩した。
いまでこそ五千円札になった一葉だが、結核で死ぬまでの彼女の苦労を思うと切ない。
才能あって夭折した人に弱いのは私だけかな。
お茶を戴いた茶室の掛け軸に注目 |
床の間の掛け軸、今日は"十三夜"と言うことで、
「月明雁南飛」
"月明るく 雁(かり)南へ飛ぶ"
と読むそうです。
そういえば、古切手で「月に雁」と云うえらい高額な物があったのを、今頃月を見ながら思い出す。
一葉から古切手、なんと凡庸な"十三夜"の私。
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